いまや街の随所に防犯カメラが設置されており、前方を監視するタイプや、半球体で広範囲をカバーするタイプなどさまざま。こうしたカメラの向きや画角まで計算し、動き方を決めていたとすれば相当な準備が必要だったはずだ。
「犯行時、女児宅に家族はいなかった。留守にする時間帯などを事前に把握していた可能性があり、現場の下見を含めた犯行の計画性について詳しく調べているところだ」(捜査関係者)
逃げ切る自信があったのか、逮捕当初は警察の取り調べに対し、
「記憶にありません」
などとしらばっくれていたが、その後、
「小学生の女の子ふたりにわいせつな行為をしました。その子らを全裸にさせ、撮影しました」
などと犯行を認める供述をしたという。
6年前から類似する手口の犯行が6件発生
大阪府警によると、犯行現場から約900メートルの範囲内で6年前から類似する手口で小学生女児を狙ったわいせつ事案がほかに6件発生しており、うち5件で犯行に刃物が使われている。
「本件では刃物は使っていないが、犯行の態様が似ているため容疑者が関与した可能性もあるとみて慎重に捜査中だ」(同)
類似案件は1年に約1件のペースとなるが、毎年決まった時期の犯行ではなく、1年以上動かないことも。警戒をかいくぐる目的で期間をあけていたとも考えられる。
その間、犯行現場近くでは、同じ年ごろの娘を持つ父母らが怯えることに……。
「数年前から、小学生の女の子を狙い、目隠しして撮影する男が出没するとママ友のあいだで情報共有していました。容疑者が捕まってホッとしている親は少なくないはず」
と小学生の子を持つ母親は話す。
なかには被害に遭わないよう、夫婦共働きにもかかわらず強引に時間をやりくりし、娘の送り迎えをしていた家庭も。
別の母親は、「雨の日に女児があとをつけられた、という話を聞いたことがあります」といまだ恐々とした様子でポツリ。
見えない影を恐れる日々はさぞ辛かったに違いない。
容疑者宅は約11年前に新築されたオートロック式分譲マンション。住人によると、容疑者は母親と弟との3人家族という。卑劣な手口で小学生を傷つけた容疑者に容赦ない言葉を浴びせる住人も。
「やることが人間じゃない。まるで獣。そんな隣人がいたなんてゾッとする」(男性住人)
事件の全容解明が待たれる。