「実行力」が老後を決める
節約にはこういうやり方がありますよ、ここを見直しましょうといくらご説明しても「実行力」がない人にはなんの意味もありません。
以前、こんなことがありました。私のところに家計相談をしにきた人に、スマホを格安スマホに変更することをすすめたのです。スマホ代は見直せることが多く、私なんかは格安スマホに乗り換えて、現在、家族7人分で月約8千円です。
それくらい安くすることができるので、ぜひにとすすめたのですが、その人は「私、メカが苦手なんですよね……」と言って諦めてしまったんです。また、中には「格安スマホなんて危ないんじゃないの?」と言って難色を示す人もいました。
節約というのは何かを我慢したり面倒な手続きが必要なことが多いので、みなさん、実行しなくてすむ何かしらの理由をつけたがるのです。でも、それでは何も変わりません。実行力のある人は、その日の帰りに家電量販店に寄ってパンフレットだけでももらうものです。
できることからでいいので、ぜひ何かひとつでも実行に移してみてください。
年収200万円時代を生き抜く知恵
・お金をかけたいところ、かけなくてもいいところを明確に
・この支出は仕方ないと思わず、一度常識を捨てて支出を見直す
50代・年収200万円の人が貯金生活するための3ステップ
自分はどこにお金をかけたいか考える
「食費はもう少し削れるかも……だけど美容費は削りたくない」など、自分の気持ちと向き合って考えてみて。大事に思っているものに月いくらまでかけるのかも要確認。
見直すのは固定費から
固定費は毎月出ていくので、少しでも見直せば家計の負担がかなり軽くなります。格安スマホなら月々1000円程度まで下がることも。
これまでの常識を疑ってみる
光熱費は仕方ない、車は手放せないなど、これまで当たり前だと考えていたことも、一度立ち止まって考えてみる。新電力やカーシェアリングなど、以前にはなかった新たなサービスの検討も。
お話を伺ったのは……
横山光昭さん
家計再生コンサルタント。これまでの相談件数は2万4000件。主な著書に『年収200万円からの貯金生活宣言』がある。
〈取材・文/オフィス三銃士〉