チンチン電車の日に乗りに行こう!南田さんオススメ6線
日本各地を走る路面電車。その中でも、特にオススメの路線を南田さんにあげてもらった。
まずは、富山地方鉄道の市内電車。富山駅では駅舎の下を通り抜ける形になっている。
「廃止になっていた環状線が復活したり、富山駅の下(地上階)を走っていたり、非常に面白いです。古い車両は、コンプレッサーの音が太鼓を叩いているようなトコトコトコ……という音で最高なんですよ。とても思い出に残ってます」(南田さん)
続いては福井市と越前市を結んでいる福井鉄道。ここではホームにも注目を。
「もともとは鉄道を走る大きな車両が路面電車の軌道も走っていたんですが、2006年に路面電車タイプの低床車に舵を切ったんです。それに合わせてホームもかさ下げして(低くして)。鉄道が路面電車になったという点で、面白いですね」(南田さん)
愛知県・豊橋市内を走るのは豊橋鉄道の豊鉄市内線。路面電車ならではの急カーブは要チェック。
「終点の手前、井原交差点に半径11mという日本一の急カーブがあります。また、街の一角のコインパーキングみたいなところに2台だけ止めるスペースがあって。そこにひき込まれていく様子がかわいかったですね」(南田さん)
6月〜9月に運行されている夏の風物詩「納涼ビール電車」も人気だ。
広島城や原爆ドームなど広島市内を走る広島電鉄は、現代風にカスタマイズした昭和の車両でノスタルジック気分に。
「京都市電や大阪市電が廃止になるタイミングで広電が買い付けた車両が元気に走っていて、銘板を見ると“京都から来たんだな”とかわかってグッときますよ。しかも、冷房もついているし最近はWi-Fiも飛んでます」(南田さん)
長崎電気軌道は、平和公園や大浦天主堂、めがね橋など長崎市内を走る。
「長崎市の路面電車は、本数も多くてたくさん走っているので、次から次へと車両が行き交う様子が楽しめます。バスやマイカーと肩を並べるように市内をぐいぐい走っていて、カッコよかったなあと思い出深いですね」(南田さん)
9月10日まで「納涼ビール電車」が運行中。長崎の夜景を見ながらほろ酔い気分を楽しみたい。
高知県からは、とさでん交通。高知市・南国市・吾川郡いの町を走り、路線軌道は全長25.3km。日本一の長さを誇る。
「はりまや橋の交差点のダイヤモンドクロッシング(軌道が平面で交差)が素晴らしい。また、広い道路から途中で急に片側一車線、車がすれ違うのもギリギリくらいの幅が狭い道になる所も。その変化も面白いです」(南田さん)