ラモス瑠偉は、このままでは終わらない

 心に刺さった仲間たちからの愛。脳梗塞の経験から、学ぶこともあった。

「私は倒れるまで一匹狼でやってきていたけど、一匹狼は漫画の世界だけだなって思った。人間は、支えてくれる人がいなきゃダメ。私を残そうとしてくれた神様から、何かメッセージがあるんじゃないかなと思うし、私もまだまだ世の中のために役立ちたい。岡田さんやHIRO、今まで支えてくれた人たちの役にも立ちたい。妻とデートもしたいしね(笑)」

カタールW杯に出場する日本代表には「グループステージ突破するよ!」と強く太鼓判
カタールW杯に出場する日本代表には「グループステージ突破するよ!」と強く太鼓判
【写真】ラモス瑠偉が歩んできた栄光の歴史 キングカズとの肩組みショットも

 今後の人生について尋ねると、“ラモス節”全開で力強く答えてくれた。

「若い世代に伝えていきたいのは、1日1日を大事にすること。練習すればするほどに結果は出るし、努力は裏切らない。今の私の状態で“脳梗塞からの復帰”と喜んでくださっている人もいると思うのですが、私の中では、サッカーの監督として活躍することが復帰だと思っているから、どこかでまた絶対に監督をやりたいと思ってます。ラモス瑠偉は、このままでは終わらない。まだまだ暴れるぜ、まだまだ吠(ほ)えるで!」

 11月からカタールW杯を戦う日本代表にも、激励を送る。

「グループステージ、突破するよ。ドーハのときもそうだったけど、遠く離れた場所からの応援、テレビの画面を通した応援でも、本当に選手たちに届く。嘘だと思うかもしれないけど、私はそのエネルギーをもらってプレーしてきたから、間違いなく届くんだって!」

 65歳を迎えても、熱い思いで日本を鼓舞し続ける闘将。ラモスの言葉を信じて、日本代表にエールを!

取材協力/KAKU SPORTS OFFICE