チゲでなく“からあげ”にしたことで深まるストーリー
専用コーラとは6月にサントリーから発売された『PEPSIからあげ専用』のこと。から揚げとコーラの組み合わせはちょっとしたブームなのかも。ドラマはクライマックスに向け、新たなから揚げメニューが登場するが、それに合わせて第3弾のコラボから揚げも企画されている。
チゲ鍋が日本版でから揚げになるなど変更点はあるものの、前出の田幸さんは『梨泰院クラス』を忠実に再現している点に目を見張る。
「会長の部屋のセットなどもそうですが、画作りも本家とそっくり。新の店の上から撮影するカメラワークなども日本版をやるうえで、忠実にやれと言われているのかと(笑)。そういった意味で注目なのが中尾明慶さん。『梨泰院クラス』の俳優さんと見た目は似てないのに、なぜかそっくりに見えて。中尾さんの器用な演技やカメラワークの賜物ですね」
竹内の髪型も『梨泰院クラス』のパク・セロイに寄せているなど、忠実な再現は話題だ。そんな中で純豆腐チゲをから揚げに変更したことはストーリーとして意味が深まった部分があったと田幸さんは分析する。
「『六本木クラス』1話目のラストですが、香川照之さんが演じる長屋茂が、息子である早乙女太一演じる龍河に鶏を絞めさせるシーンがあります。“この鶏は宮部新だ、わたしの息子なら、長屋の後継者ならやるんだ”と。香川さんと早乙女さんの熱演も相まって非道さが伝わったシーンでした」
本家『梨泰院クラス』にもあるシーンだが、純豆腐チゲよりから揚げのほうが腑に落ちる人が多そう。今後のシーンでも、香川がチゲをすするより、から揚げに食らいつく姿のほうが迫力があるだろう。から揚げがドラマ後半の盛り上げの鍵を握りそうだ。