歌舞伎界で過ごす日々は屈辱の連続
しかし、今後のドラマの起用に関しては影響が出始めている。
「10月からTBS系でスタートする山崎賢人さん主演の日曜劇場『アトムの童』に重要な役で出演予定だったんです。すでに撮影も始まっていたそうですが、今回の報道で降板が決定したといいます。日曜劇場といえば『半沢直樹』をはじめ、『99・9』シリーズ、『日本沈没-希望のひと-』など、香川さんとガッチリとタッグを組んでいた枠ですからね。事態の大きさがうかがえます」(同・制作会社関係者)
テレビやCMの世界では締め出されつつあるようだが、彼にはまだ歌舞伎という活動領域がある。
「香川さんは俳優として成功を収めていた46歳のときに、父の市川猿翁さんと同じ歌舞伎役者の道に進むため市川中車を襲名。澤瀉屋の当主である市川猿之助さんと、香川さんの長男である市川團子さんと記者会見に臨み、現代劇と歌舞伎役者を両立する意思を示しています」(前出・スポーツ紙記者)
今回の一件は、梨園でも大きく受け止められている。
「猿之助さんは監督不行き届きとして関係各所に謝罪行脚の真っただ中。猿之助さんは香川さんより10歳年下ですが、歌舞伎の世界では香川さんの先輩で後見人的な立場ですからね」(梨園関係者)
梨園に入った時期が遅い香川にとって、歌舞伎界で過ごす日々は屈辱の連続だった。
「梨園は家柄や芸歴で上下関係が厳しく決まっている世界。テレビや映画で数多くの実績を残している香川さんでも、新参者として先輩や大名跡の方々には頭が上がらないほどなんです。歌舞伎の稽古場では猿之助さんはもちろん、市川海老蔵さんや松本幸四郎さんといった年下に対しても敬語を使わなければいけませんし、稽古中も演技の指導を受けたら従わなくてはいけません」(同・梨園関係者)
古くから梨園に伝わる慣習も香川のプライドを傷つけたという。