「聞く力」が招いた「決められない政治」
こうした結果に前出・渋井さんは、「旗色が鮮明で言いたいことをはっきり言う、リーダーシップを積極的にとる政治家が選ばれている印象」と分析、さらにこう続ける。
「その一方、岸田首相は“聞く力”の言葉が表すように調整型の政治家です。岸田首相に期待をした人たちは、重要事項を国会審議にかけないで閣議決定で決めた、安倍政権の強引さと反対の要素を求めていたのだと思います。
ところが調整型の岸田首相は、党内や官僚の話を聞き調整した結果、方針を変えてしまう。例えば、株の売却益に課税する政策も財界から反発を受けたとたん、あっさりくつがえしました。そのため“決められない政治”の批判を招いているわけです」(渋井さん)
そんな岸田首相は現職の総理大臣でありながら、7位という結果に。「どうせ誰がやっても変わらないから、岸田さんのままでいい」(東京都の女性=50)、「ほかに見当たらない」(愛知県の男性=43)等々、消極的支持の回答が目立つ。
岸田首相と比較する形で意外な評価を受けているのが、8位の菅義偉前総理(73)。
「もう1回、首相をやってほしい。岸田さんよりマシだった」(山形県の女性=62)