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ー 第1回『かが屋』
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ー 「どっか別の国でコントやってたんじゃない?」と疑う円熟味

 

 かもめんたる・岩崎う大(44)が、近々話題になりそうなお笑い芸人を予想する連載企画がスタート! 今回の芸人はかが屋

第1回『かが屋』

 僕が彼らの噂を聞くようになったのは、遡ること約5年、まだ第7世代という言葉が聞かれる前でした。「かが屋」というコンビが面白いコントをすると聞いて、YouTubeでネタを見たのを覚えています。

かが屋(左から)加賀翔(かがしょう)、賀屋壮也(かやそうや)
かが屋(左から)加賀翔(かがしょう)、賀屋壮也(かやそうや)

 純朴なルックスの若者2人が演じるコントは演技も台本も洗練されていて、まるでコントを奏でるように演じる。と、評するこちら側の背筋も伸びるような上質のコントに驚きました。

 大抵の面白い無名の若手芸人は、発想がずば抜けていたり、キャラクターが強烈であったりする一方で、そのネタは粗削りで、その伸び代込みで評価されるものですが、彼らのコントには長くその道を歩んだ者にしか出せない、落ち着きと2人が共通で目指す確固たるゴールがあるように見えました。

 ロン毛の賀屋君も短髪の加賀君も同じレベルですごい。「こいつら、どっか別の国でずっとコントやってたんじゃない?」とうたぐりたくなるほど小道具の使い方から何からオシャレで、可愛げないぐらいの円熟味があったのです。

 なので「コイツら絶対内面は純朴じゃないぞ! 2人で『かもめんたるなんて古いっしょ』って、そこでも意気投合してるはずだ」と勝手に震えていました。