「みな辟易している」
なお、X氏がヒットさせた『東京ラブストーリー』なども「月9」枠のドラマで、当時は“月9=トレンディドラマ”のイメージが浸透。しかしその後、「月9」枠が衰退してしまった時期もあった。
「近年の『月9』枠は、『監察医 朝顔』など医療モノを中心とした職業系ドラマ枠に移行したことで、息を吹き返した印象。ただ、X氏は“こういう作品はいらない”“職業ドラマばかりやってないで、もっと恋愛ドラマを増やすべき”という考えのようで、『PICU』も一時は企画消滅の危機に追い込まれていたみたいです。また、『エルピス』にしても“せっかく長澤まさみが出るのだから、こんな地味な内容にするな!”と、まったくお気に召さない様子だったそうです」(前出・ライター)
こうしたことが続出しているため、現職のプロデューサー陣は「みな辟易している」(同・前)という。
「昔のX氏はたしかに偉大だったと思いますが、その感覚が今に通用するか、どうかは別の話。例えば、90年代に人気があったフジの料理バラエティ『料理の鉄人』が、12年10月に『アイアンシェフ』として復活したのですが、同番組はX氏の肝いりでスタートしたものでした。しかし視聴率は振るわず、わずか半年後の13年3月には放送を終了しています」(前出・スポーツ記者)
バラエティとドラマはまた違うとはいえ、どちらの現場スタッフも、上層部の介入には思うところがありそうだ。