7位 小日向文世(68)44票
「演技派で、ニコニコしながら腹黒い役もこなすから」(38歳女性)
映画『アウトレイジ ビヨンド』では、裏で暴力団とつながる悪徳刑事役だった。『コンフィデンスマンJP』のリチャードでは、ジェントルマンを装った詐欺師を演じた。
「微笑んでいるような顔で人がよさそうにも見えるし、裏があるようにも見える」(57歳女性)
「無の表情がうまいので、冷徹なラスボスが似合うと思う」(54歳女性)
卓越した演技力と人当たりのよさで、ソフトな悪役像を見せてくれる。
8位 柄本明(73)42票
日本を代表する演技派俳優だけに、悪役としても存在感がある。
「悪徳政治家のイメージにピッタリ」(60歳男性)
『半沢直樹』での豪腕幹事長・箕部啓治の怪演が記憶に新しい。
「土下座のやり方をわざとゆっくり説明し“さ、やってみなさい”と穏やかに促したかと思えば“こわっぱーっ、はよやれええっ!”と怒声を浴びせる。緩急自在の脅しが、いかにも悪い政治家という感じで、恐怖を感じさせましたね」(前出・テレビ誌ライター)
9位タイ 佐野史郎(67)34票
ドラマ『ずっとあなたが好きだった』(TBS系)の強烈なマザコンキャラが、いまだ尾を引いているらしい。
「冬彦さんのイメージが強いから」(34歳女性)
「狂気の演技がずば抜けている」(50歳男性)
30年前のドラマだし、悪役とはちょっと違うような……。
9位タイ 高嶋政伸(55)34票
「昔は好青年の役のイメージが強かったが、今はアクの強い役や一癖ある役も演じていて、思いもよらないラスボスが期待できる」(52歳男性)
「最近悪役をやっているとこしか見ないし、似合ってるから」(44歳女性)
『TWO WEEKS』(フジテレビ系)では人殺しの悪徳実業家を演じていた。以前より悪人役が増えているのは確かだが、私生活でのゴタゴタがイメージの変化に影響している可能性も。
ランキングベスト10にはいずれ劣らぬ名優が並んだが、この中で最も“ポスト香川”に近いのは誰なのか。改めて吉田氏に聞いてみた。
「すでに悪役をやっている人たちが多い印象なので、竹中さんや吉田さんには、新鮮味がない気がしますね。5位までは、みなさん悪役からスタートしているんですよ。キャリアを経ていい人の役に転向したのに、またわざわざ悪役をやるのか疑問です」
ラスボスには大きく分けて2種類あるのだという。
「極道のラスボスか、企業モノのラスボスか。前者は法律などにはとらわれず、後者は経済犯罪はするけれども人殺しや窃盗はしない。香川さんがやってきた役は後者ですね。企業のお偉いさんで、利己的で傲慢。そんな役柄は40代50代の役者だったら誰でもできます。話題になるためには、決めゼリフやわかりやすい見せ場が重要になるのでは」
オダギリは香川より10歳若く、世代交代の期待も。
「若手では、菅田将暉さん(29)や山田孝之さん(38)は将来的に期待できますね。現時点でも確実な演技力を持っていますし、20年後はいいラスボスになりそうです」
悪役が魅力的なのは、あくまで演技上でのこと。ランクインした俳優のみなさん、私生活では品行方正に!