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「自分のつたない経験で言うのもアレですけど、ミュージカルってだいたい歌がしんどいか、芝居がしんどいか、どっちかなんです。でも、両方トップクラスにしんどいと思いますね(笑)」
主演ミュージカル『ルードヴィヒ~Beethoven The Piano~』 はルードヴィヒ・ヴァン・ベートーベンを取り巻く愛と影、喪失、そして運命を描き、歌い上げる。
ネガティブな「しんどい」とは異なる
「しんどいっていうのはネガティブなイメージじゃなく、表現者としての熱量を放出しないといけない。慟哭や葛藤などの表現は一辺倒になりやすいからすごくテクニックがいる気がしていて。そのあたり、頑張らないといけないなと思っています」
演出を手がけるのは、鬼才・河原雅彦。過去4作の舞台をともにしているが、最初は'09年『真心一座 身も心も 流れ姉妹~獣たちの夜~』だった。
「河原さんに呼んでいただいて“こんな面白いことがあるぜ!!”と見せてくれた感じがあって。それがなかったら多分、自分の人生において、半分くらいは損していただろうなと思うくらい。知らないことを教えてくれた、大きな大きな出会いでした」
その舞台を見た演劇人から、別作品に声がかかり……。数珠つなぎのようにキャリアを重ねていく。