歌舞伎界の一大イベントである『團十郎襲名』公演を、同時に“兄さん”の復帰舞台に仕立て上げることで俄然注目は集まる。そして“客を呼べる”と判断すれば、絵本原作『プペル』を演目にしたように、海老蔵が手がける“現代風歌舞伎”に名優を呼びやすくなる、ということか。
一方で、香川が起こした騒動を「海老蔵は意にも介していないでしょう」とは梨園関係者の弁。
「兄さんは運が悪かった」認識
「海老蔵といえば今も昔も女性関係は派手で、かつて“隠し子”騒動があったように“脛に傷持つ”身。2010年には都内飲食店で居合わせた客とトラブルになり、暴行を受ける騒動を起こしたのも記憶に新しい。
彼のように警察沙汰になることは滅多にないとしても、古くより歌舞伎界における浮気や不倫、隠し子などは目辛くはなく、銀座クラブや京都祇園の料亭での“火遊び”も日常茶飯事とも言える。ただ、今はそれが表に出やすくなっただけのこと」
海老蔵に、いや、歌舞伎役者にしてみれば、今回の大騒動も「兄さんは運が悪かった」程度の認識だというのだろうか。
「世間一般の常識からすると、4か月での復帰となれば“身内に甘い”とお見受けする方がほとんどでしょう。ですが、狭い歌舞伎界の伝統を代々背負ってきた彼らにとって、まだまだ“芸の肥やし”と捉えている部分も大きい。
それでも近年、松竹も企業としてのコンプライアンス意識が高まっているのも事実。“客を呼べるのなら何してもいい”という時代錯誤な考えが改められている今、海老蔵の願いを聞き入れて本当に中車を復帰させるのかどうか、松竹の企業方針が問われそうですよ」(前出・梨園関係者)
海老蔵の“ワガママ”は通るのだろうかーー。