実はチャラかった。山Pと堀北の幻影
リメイク作は常にオリジナルと比較される宿命にあるということだ。
この頃の山Pは本人の弁によるとイヤイヤ期。事務所社長のジャニー喜多川のアドバイスも聞かずほとんど疎遠だったという。
現在は小説家として活躍する木皿泉さん脚本の「野ブタ。をプロデュース」では、まじめなのに浮いている彰の設定を、台本を無視してチャラ男に変換して、そのまま最終回までやりきった。
旧「クロサギ」にもその名残りがあり、山Pはアドリブを連発していたが、共演の山崎努の教えもあり、そのころからやっと演技に真剣に取り組むようになったという。
その後は、『コード・ブルー』『アルジャーノンに花束を』などのシリアスな役で演技派のイメージがついた。ちなみに山崎と山Pの師弟関係は現在も続いており、今年放送された「クロサギ」と同じ作者の夏原武原作の「正直不動産」(NHK)でも再共演を果たしている。
さらに平野の課題は特殊な専門用語が並ぶセリフを覚えること。
「サンデー毎日」では、もともと横文字が苦手で、台本を開いたら分からない言葉だらけで苦戦していると語っている。
「昨日もリビングを2時間ぐらいぐるぐる歩きながら、ずっと台本を音読していました。先日の撮影でも、セリフをきちんと覚えて完璧な状態で現場に行ったはずが、一晩寝たら全然出てこなくて、かなり焦りましたね」とセリフ覚えに苦戦しているようだ。
一方、山Pは「正直不動産」の撮影現場では、台本を一切見ずに完璧に不動産用語を覚えていたという。