アウトドアグッズに限らず、商品を販売するメーカーは、商品を企画・設計し、そして工場にサンプル製作を依頼。その出来上がりをチェックし、生産に至る。
生産後も納品された商品をチェックし、製造過程で何らかの“不備”が生じた商品は販売には乗せない。しかし、今回のスノーピークの商品は、これらすべてを通り抜け、販売された。“販売される”ということはそういうことである。
不可解な点をスノーピークに直撃
また、『安全上の注意事項』と銘打たれた注意書きは、『取扱説明書』(開閉の仕方等が書いてあった)とは“別紙”だった。
「すべてのスノーピーク商品を確認しているわけではないですが、たいていは取扱説明書に注意は記載しているはずです。そもそもで今回の折りたたみ包丁の取扱説明書にも『安全上の注意事項』の欄があるのです。なので、推測にはなりますが、後になって“別紙”の形でこの注意書きを同封させたのではないかと……。
折りたたみ包丁は、初めて販売され、今回の『雪峰祭』ではファンにとって目玉的商品でした。即完したことがそれを物語っています。目玉商品が急きょ“発売中止”になったら……なかなか厳しいですよね」
今回のリコールについてスノーピークに問い合わせた。内容は2点。
(1)別紙の注意書きは後になって追加されたのか
(2)「開閉できない場合は、力のある方に開閉をしてもらわなければならない」レベルの今回の商品はなぜ検品を通ったのか
すると以下の回答があった。
──注意書きは追加されたのか?
「取扱説明書とは別で「注意喚起」が必要と思われる製品については、これまでも別紙および製品ラベル添付にて対応しておりました。
取扱説明書において記載していたとしても、お客様がご利用前に熟読されない場合もございますので、お客様の安全を優先に考え、弊社ではこのような対応をさせていただいております。あらためて今回の不具合発生による事後対応ではないことをお伝えさせていただきます」