フードファイターとして勝つための秘策
大食いで勝ち続ける──。そのためには、何が必要なのか? MAXさんに尋ねると、
「いろいろトレーニングはあるんですけど、やはり最後は精神面が大事だと思います」と話す。最終決戦でおなじみの食材、ラーメンを一例に説明する。
「最後の10分って、全員、押し黙っているじゃないですか。あれって、のどを閉めている。入りきらなくて、水分で膨れた麺がのどに上がってくるので、意識をのどに90%~100%集中している状況なんです」
その感覚は、すぐ横に針がある風船に似ていると話し、「少しでも気を抜くと割れる」とアスリートの目になって答える。
「それでも食べなきゃいけない。だから、意識を緩めて70~80%くらいにして、残りの20%の余力で麺を口に入れていく。ラーメンでラーメンを押し込んでいる感じですね。こういうリスクを取れる人が強い人です。アスリートの感覚がなくなったら、僕はフードファイターの看板を下ろして、大食いタレントって名乗ります」(MAXさん)
また、時折ジャンプ(通称:熊落とし)をする光景を目にするが、「理由がある」と教えるのはアンジェラさん。
「特にラーメンはそうなのですが、次々とすすることで食道で絡み合い、かたまりのようになってしまって、胃まで落ちなくなります。まだ、胃の容量は空いているのに、その手前の道が塞がることで食べられなくなるんです。ジャンプすると、かたまりが落ちることがあるので 熊落としをする」(アンジェラさん)
まさかそんな理由があったなんて……副音声で解説してほしいくらいだ。
もちろん、こうしたチャレンジができるのは先天的な才能と後天的な努力によるものだが、「必ず2か月に一度は健康診断に行き、数値に異常が見られたら大食いはしないようにしています」とMAXさんが話すように、健康面においても万全の対策を期しているという。