この件は、2016年6月公開の映画『日本で一番悪い奴ら』のトークイベントに出席した白石監督の発言をめぐる騒動。当時、あるスポーツ紙が同イベントのレポート記事を公開しており、白石監督が『日本で一番悪い奴ら』の主演俳優・綾野剛から「セックスしたいっス」との要望を受け、相手役の女優・矢吹春奈に詳細を伝えないまま“性行為シーン”を撮影した……などと語ったという記述があったのだ。
プロは「絶対にやらない練習」
同記事がネット上で拡散されたことを受け、白石監督は今年9月8日にTwitterで「トークイベント時にお話した内容に関しましては、イベントにおける演出と観客を前に少しでも公開したばかりの映画を盛り上げたいという私の気持ちが加味してしまったもので、事実ではありません。当該シーンに関しましてはキャストと内容について真摯に話し合い、キャスト、マネージメントの方々にも事前に御了承を頂いた上で撮影をしております」と、要するにイベントでは“話を盛ってしまった”だけだと釈明。
それでも、ネットユーザーからは「女優さんは断れなかっただけでは」という声や、「あんな話で盛り上がると考える感性が問題」といった苦言も寄せられた。
一方、白石監督がTwitterで公開した釈明文には「いつも日本映画界の発展と改善を思いハラスメントや労働環境に関して発言して参りましたが、その思いに変わりはありません。私自身、失敗を繰り返しながら、その都度反省し、アップデートをするためには何が出来るのか、スタッフ、キャスト、関係者と話し合っております」ともつづられていたが、現在、『極悪女王』の撮影環境が問題視されている状況。
なお、男性プロレスラー・TAJIRIは10月28日、Twitterで「文春オンライン」の“ゆりやんが頭から落ちる技を100回以上”していたという記事を引用リツイートしながら「プロ『だからこそ』こんな練習は絶対にやらないよ。少なくともオレの知る限りは」と、指摘している。
「そもそも、ゆりやんが『極悪女王』の役作りのために約30キロ増量したということにも、一部ネット上では『せっかく45キロ減量したのに可哀想』『最初から体格良い人を使いなよ』『誰がゆりやんにしようって決めたの?』『パワハラじゃない?』といった声が出ていました。
『本人が引き受けたのなら問題ない』との意見もあるけれど、やはり『断れなかったのでは』との見方も。もし、ゆりやんを指名したのが白石監督だったのだとしたら、わざわざ大幅に増量させたり、プロでもしないという動きをさせたりすることが『日本映画界の発展と改善』に繋がると思ったのか、疑問です」(スポーツ紙記者)
ともあれ今は、ゆりやんの回復を祈るばかり。その後、『極悪女王』の現場に何らかの対策が施されるまでは、撮影を再開させるのは好ましくないだろう。