ここからは、高崎さん厳選の10か所を見ていこう。
高崎さんの写真が「映えスポット」にも!
'93年の清水寺はキャンペーンの原点。
「急に決まったので準備期間がなくて。実はこれ、夏に撮っているんです。清水寺の夕暮れは秋っぽいでしょ?(笑)。逆に今秋の神護寺は、3年前に撮影したもの。コロナ禍で2年間、キャンペーンを中止していたので、やっと出すことができました」
'97年の東福寺、この1枚は特に有名だ。
「実はこれ、3台のカメラで同時撮影をし、3枚の写真を柱の部分でつなげているんですよ。だから両脇が変形していない。当時はまだデジタルではなく、フィルムを使っていました」
'99年の法然院は、
「手前の白砂壇と紅葉のコントラストが魅力的。個人的に好きですね。 '96年の高桐院は、庭全体に広がる落ち紅葉がとても美しい。'17年の東寺は夜のライトアップ中に。五重塔のスケール感&池の両側の紅葉。この景色は東寺にしかないですね」
'04年はライトアップされた清水寺。
「奥の院から撮っています。あんまり左側を入れてしまうと、京都の街の看板が写ってしまうので、ギリギリを狙って。三重塔のトップが見えるように意識しました」
その後、奥の院からの清水の舞台を狙う人が急増。今も変わらぬ人気フォトスポットだ。'14年の源光庵は、丸窓“悟りの窓”と角窓“迷いの窓”がキャンペーンでより有名に。また'07年の大覚寺の撮影で、高崎さんは携帯電話を落として非常に困ったと苦笑い。
「まだ暗い拝観時間前からスタンバイし、日が出たら一気に撮りました。やっぱり、この青空は日中じゃないと。醍醐寺('01年)は桜で有名ですが、桜は外側。中の紅葉もいいんです。これはイントレ(組み立て式の足場)の上から撮っています。
みなさん、スマホで紅葉を撮影される際は、自分の目線だけじゃなく、高くあげてみたり、下におろしたりして撮ってみると、きっと魅力的な1枚になると思いますよ」