がんが好む食品
四足歩行動物の肉はがんのリスクを高める
●赤身肉&加工肉
発がんを促す動物性タンパク質を含む、牛や豚、羊などの赤身肉や、それらの肉を使用したハムやソーセージなどの加工肉は控える。また、飽和脂肪酸の多い動物性脂肪をとりすぎれば、がんに対する免疫力が低下する。主菜は基本魚か鶏肉に。とる場合は少なめを心がける。
・再発予防には週2~3回程度に
・がん治療中は半年から1年間禁止
適量以上の摂取でがんの発症率が上昇
●アルコール
アルコールは少量なら血流を良くするが、飲みすぎればがんを増殖させる。特に、ウイスキーや焼酎を水で割らずに高い度数のまま飲むことで、消化器の粘膜が荒れる。そこから発がん物質が吸収されやすくなり、食道がんや口腔がんのリスクが高まるため、飲み方や飲む量に注意する。
・再発予防には禁酒が望ましい。飲む場合も1日にビール2缶まで
・がん治療中は半年から1年間は禁酒
細胞の代謝が乱れ老化やがん化を起こす
●塩分を含むもの
塩分を含む食品を過剰に摂取すると、塩分によって胃の粘膜が荒らされる。そこにピロリ菌が付着して増殖することで胃がんの原因になる。過剰な塩分は、身体の細胞のミネラルバランスを崩して代謝異常を引き起こし、さまざまながんの原因となる。塩分の摂取は極力減らす。
・再発予防にはできる限り摂取しない
・がん治療中は塩分の摂取は1日5g以内に
がんを引き寄せる避けたい食材
●白砂糖
ミネラルが取り除かれた白砂糖は、がん細胞の代謝を活発化させる。血糖値も上がり、糖尿病からがんになるおそれも。
●白米、パン
穀物の胚芽は、がんの抑制に効果的な栄養素を含むが、白米やパンはその胚芽が除かれ、抗がん作用が期待できない。
●マーガリン、サラダ油
マーガリンは、がんとの関係が疑われるトランス脂肪酸を含む。サラダ油などに含まれるリノール酸はがんを促進させる。
●加工食品
かまぼこやはんぺんなどの加工食品は塩分が多く、発がんリスクを高めたり、がんを進行させる可能性がある。
がんを予防&改善する5つの抗がん食
●胚芽が含まれている玄米や全粒粉のパン、豆類、いも類
●腸内環境を整えて免疫力をアップさせるヨーグルト、海藻、きのこ類
●エネルギー源のクエン酸が豊富なレモンや滋養に富むはちみつ
●酸化しにくいオレイン酸が含まれるオリーブ油、ごま油、なたね油
●自然水(ナチュラルミネラルウォーター)
教えてくれたのは……済陽高穂先生 ●西台クリニック理事長。医学博士。東京女子医科大学消化器病センター、米国テキサス大学外科教室、都立大塚病院副院長などを経て現職。済陽式食事療法を確立。著書は『最新版ガンが消えていく希望の食事術』(青春文庫)など多数。
〈取材・文/松澤ゆかり〉