「まじめそうなあの子が会社のお金を横領したなんて信じられない。悪いことだけはしないと思っていたから」
と容疑者の実家近くに住む男性。逮捕のニュースに言葉を失ったという。
逮捕案件は計約900万円の横領だが…
大手ハンバーガーチェーン『マクドナルド』の店舗売上金を着服したとして兵庫県警捜査2課と芦屋署が11月26日、業務上横領の疑いで逮捕したのはJR芦屋店の元店長・平井俊貴容疑者(36)。2020年1月24日ごろから同年2月17日ごろまでの間、店内で保管していた売上金を23回にわたって懐に計約900万円、入れたとされる。これは逮捕案件に限った金額に過ぎず、着服したトータル金額ははるかに上回る見込みだ。
全国紙社会部記者の話。
「犯行から約3年後の逮捕劇で、固まった容疑はおよそ25日間について。店舗で保管する売上金に対して口座への入金額が少ないことに気づいた会社側は、内部調査を経て、管理責任者にあたる平井容疑者が2019年9月から着服を繰り返していたとして被害額計約5500万円で刑事告訴していた。警察は差額分についても余罪があるとみて調べている」
関係者によると、平井容疑者が兵庫県内の私立大学を卒業し、日本マクドナルドに入社したのは2009年4月のこと。県内の店舗を渡り歩き、神戸市須磨区の新店舗立ち上げに加わるなど着実に運営手腕を磨いてきた。
「アルバイトを多く抱える業態ですから、責任感を持って気持ちよく働いてもらうためにコミュニケーション力は必須です。店長には見えない苦労もあったはず」
と勤務先店舗の元スタッフ。
平井容疑者はそれなりに人望があったとみられ、異動時は送別会が開かれた。
店を離れる日が近づいても忙しいのか、
《主役のはずですが40分遅刻しました(笑)》
とSNSで嬉しそうに報告している。
同僚からすると信頼できる存在だったようで、《エリア離れても頼りにしてるよ》などといったメッセージを受け取っていた。