目次
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ー 天皇陛下がいちばんお忙しい日 ー お雑煮やおせちは召し上がるの?
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ー 紅白歌合戦はご覧になるの? ー 高齢の新年一般参賀は行われるの?
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ー 皇居ではお正月に何を飾るの? ー 黒田清子さんはご実家に帰らない?

 皇室の方々のお正月のシーンといえば、テレビで見る一般参賀のご様子。宮殿のバルコニーに立って手を振られている印象が強いが、実は天皇陛下のお正月は超大忙しなのだ。

天皇陛下がいちばんお忙しい日

「元日は『天皇陛下が1年でいちばんお忙しい日』といわれています」と元宮内庁職員で、皇室解説者の山下晋司さんが教えてくれた。

 なんと、元日は夜が明けきる前の暗い時間から最初の行事に臨まれるというのだ。いったい何時に起きられているのか、前日の紅白歌合戦はご覧になる余裕はあるのだろうか、疑問が尽きない。

 山下さんに皇室のお正月の行事や、年末年始の過ごされ方など素朴な疑問を聞いてみた。天皇ご一家のお正月を拝見させていただこう!

お雑煮やおせちは召し上がるの?

 ご多忙を極める元日、天皇・皇后両陛下にのんびりお正月料理を囲まれる時間は皆無。

 天皇陛下が宮殿で行われる最初の行事に、おめでたい料理を神様に捧げる晴の御膳というものがあるが、実際にその御前を召し上がることはない。ご朝食に召し上がるのは御祝先付と呼ばれる伝統的な宮中の正月料理だ。

「なかでも重んじられているのが、薄く丸い白もちの間にひし形の小豆もちと白みそ、ごぼうの甘煮を挟んだ菱葩と呼ばれる食べ物です」(山下さん、以下同)

 聞き慣れないが、年末から年明けに街の和菓子屋さんの店頭に並ぶ花びらもちは、この菱葩を模したものだ。

 正月料理といえばお雑煮も気になるところ。

「お忙しい両陛下がゆっくりお食事をとられるのは夜。ですから、お雑煮も夜に召し上がるそうです」

 明治になるまで天皇がいたのは京都のため、雑煮は京風。甘い白みそ仕立てで、お湯でやわらかく戻した丸もちと、鶴に見立てた里芋、三種の神器の鏡に見立てた大根の輪切り、アワビやナマコのやわらか煮などが入っている。

 ちなみに、年越しそばは?

「宮内庁の大膳課が作った手打ちそばを召し上がるそうですよ」

 ひと口分ずつ巻いて盛りつけたそばのほかに、揚げ物や煮物、小鉢も大みそかの晩に供されるという。