「イジメの構図にならない上で、視聴者も感じていたことを代弁してくれるからこそ共感してもらえる。毒を吐く側が“ここからはイジメや差別になる”というラインをきちんと理解した上で、笑いに変えられる技術があるというのが重要です。技術が伴っていない若手芸人や、共感できるイジりの境界線を理解していないスタッフが安易にマネをすると、それはただの悪口になってしまうので、粗悪な毒舌ネタが増えてしまう懸念はありますね」(大塚さん)
「人を傷つけるお笑い最高」歓迎する声
とはいえ、毒舌芸人たちの相次ぐブレイクはテレビ業界にとっても明るい話題になりそうだ。
「これまではスポンサーや視聴者のクレームを気にして、“毒舌ネタは危険だから止めておこう”と、完全排除する番組も少なくありませんでした。しかし、ブレイクする毒舌芸人たちが増えたことで、“若手が上の人をイジるのはOK”など、ネタにしていい範囲は広がった印象です」(放送作家)
鬼越トマホークの金ちゃんはツイッターで、
《人を傷つけるお笑い最高!! ウエストランドさんおめでとうございます!! 時代変われ!!》
と祝福していたが、毒舌芸人たちが息苦しい時代を笑いで変えてくれるかもしれない。