全員が納得する審査方法はない

　今回のような不満や指摘がある以上、審査方法を検討し直すべきなのでは？

「お笑いというのは人によって好みの差があるので、全員が納得する方法は存在しないんです。結果に不満を持つ人がいるのはわかりますが、そもそもお笑いってそういうものなんですよね。

　みんなが同じ感覚を持っているわけではないので、それを前提にして自分がどう楽しむかを考えればいいんです。だから、個人的にはこういう審査システムの方がいい、みたいなことはあまり考えていないですね。どんなシステムでも一長一短がありますから」

　様々な論争を生んだ敗者復活戦と決勝戦。審査結果に不満を持つ人々に、ラリーさんはこう提言する。

「自分が1番面白いと思った芸人がたとえ勝てなかったとしても、審査員が間違っているとか、自分の感覚が間違っているとは考えなくていいんです。その人にとってはそれが正解なので、自信を持っていればいいし、他人を批判する必要はない。別に『M-1』の結果が絶対的に正しいわけでもないですからね」