そして、『サンジャポ』アナたちはいじられ系のアイドル的存在という、女子アナっぽくないタイプであるがゆえに、退社・独立という方向へ。

「ニワトリが先か卵が先か、という話なんですが(笑)。女子アナっぽくない人がアシスタントに起用されるので、女子アナとしては意外と続かない、というか。周りはタレント的なことを色々やらせたくなり、本人もやりたくなる。タレント力が上がったと思いがちなんでしょうね」(宝泉さん)

 だが、『サンジャポ』出身とはいえ退社後も順風満帆間違いなし、とはいかない。退社理由が結婚(2代目・海保知里)や夫の海外赴任(3代目・竹内香苗)などの例もあるが、独立後に芸能界で大きく成功したのは田中みな実くらいだ。

「あの番組のアシスタントになれば目立つので、もっと活躍できると思っちゃうんじゃないかな。退社したら“知名度あるよね”と呼んでくれる人たちもいますし。ただ、独立した後は、本人の実力次第ですからね」(城下さん)

田中みな実と青木裕子の成功

 そして宝泉さんは、「『サンジャポ』は実力以上のものが出る番組では」と語る。

爆笑問題の太田光さんの毒舌やクセの強いコメンテーター陣にいじられて、うまく目立てるんですよね。しかも本人のキャラクターをうまく生かしてくれて、才能として見せてくれる。本人が調子に乗っているような見え方にもなりませんし。他の番組では、なかなかこうはいきません」(宝泉さん)

 そんな歴代アシスタントの中で、印象に残っている人を尋ねると、城下さんは「田中みな実さんでしょう」と即答。

「『サンジャポ』でしっかり存在感を放ち、フリーになってからはMCとしてはもちろん、写真集『Sincerely yours…』の大ヒットや女優業への進出など、彼女はしっかり結果を出していますから。オリエンタルラジオ藤森慎吾さんとの恋愛スキャンダルもありましたが、問題になる類のものではなかったし、その後の活動に悪影響もなかった。やっぱり彼女が圧倒的に印象深いですね」(城下さん)

 宝泉さんは「ミス・サンジャポという意味で」青木裕子を挙げる。

「2005年7月〜2012年12月と期間が長く、『サンジャポ』と女子アナの蜜月を象徴するような存在。アイドル性や女子力など、『サンジャポ』のために存在したような女子アナだったなと思います。余談ですが、爆笑問題と長くやることで芸人というものを学んで、それが芸人・ナインティナイン矢部浩之さんの妻としてやっていく財産になったのかもしれませんね」(宝泉さん)