校長や教員に届いた不気味な怪文書
「私に届いた怪文書には《身の回りを警戒しなさい》などと、理事長に情報を流す人間が周囲にいるから注意しろという内容でした。別の教員には、《今井の陰謀に乗せられてはいけません》と、私とは逆の内容が書かれていました。ある教員の家庭トラブルを暴露する内容の文書が別の教員に送られたということも。理事長が出したとする証拠はありませんが……」
2021年5月下旬、中高の教頭と副校長4名が連名で卒業式での式辞はキリスト教の精神に反すると抗議文を2度提出したが、理事長から回答はないまま。6月16日に、今井校長は自宅待機を命じられる。
「山岡理事長には、自宅待機命令の意味がわからないという抗議はしました。彼は“自分が待機命令を出したのではない、みんながそうせいって言うからや”と言い訳をして“懲戒委員会に呼ばれるから大人しくしとけ”、と」
懲戒委員会で今井校長は、臨時の教職員会議で山岡理事長の式辞について批判をして名誉を毀損したこと、部下を扇動して理事長を批判する文書を配布させて、理事長の解任を企てたことなどの説明を求められた。
「私は、式辞での理事長発言は、平女の教育理念を否定する問題発言であること、そして扇動した事実はないと一貫して主張しました。教職員は個々の判断で動くわけで、私が扇動して動くことはありえません。“人を使って扇動するように仕向けるのは、あなたたちがすることでしょう”とも反論しました」
今井校長の主張も空しく、7月5日に届いたのは懲戒解雇通知だった。