「実は、私たちは常に眉毛と戦ってきました」と、前出の女性レイヤーは何やらシリアスムードを醸し出してくる。
「眉毛はコスプレのデキを左右する重要なメイクと言っても過言ではなく、キャラに寄せるためにどうやったら上手く描けるかを日々研究しています。でも、そこで毎回邪魔になるのが眉毛。白やピンクなど髪の毛と同色の場合もあったりと、いかに黒い“地毛”を隠して新しい眉毛を描くかが大変なんです」(女性レイヤー、以下同)
なんでもコンシーラー系のメイク用品や、テープなどの“眉潰し”専用グッズも販売されているようだが、いずれも高価とのこと。そこで傷テープなどの代用品を使ったりと、各々が工夫方法を教え合っているという。
行き着いた究極が“眉毛全剃り”
「行きつく究極が“眉毛を剃る”なんですけど、仕事や学校もあるだけに実行できる子は少ないですね。だからこそ“全剃り”レイヤーは“気合が入っている”と一目置かれますし、それこそコスプレを仕事にできている“プロレイヤー”だからこそ許される、アマが踏み入れられない聖域だと思います。
何なら、えなこさんはカラーまつ毛を映えさせるために、さらに“まつ毛も全抜きしている”と話していました。そこまでするレイヤーさんは少ないですし、コスプレに向きあう姿勢というか熱量というか、プロ意識の高さが彼女の凄さなんだと思います」
華やかな表舞台の裏では、衣装を着るための体重管理はもとより、“盛る”ためにも“キャンバス”である肌の手入れにもお金をかけ、時には補正下着を身につけて生活するなど、人気レイヤーになるほどに生活もストイックになっていくことも。
えなこがコスプレイヤーとして『週刊ヤングジャンプ』のグラビアに初登場した2016年12月、連載作品の登場キャラクターのコスプレに挑戦したことを明かしつつ、
《眉毛全剃りはヤンジャンのちよちゃん撮影のためでした!笑 でもレイヤーさんは全剃り慣れてる人多いし私も全然平気》
自身のツイッターで“眉毛全剃り”も報告していたえなこ。内閣府のクールジャパン・アンバサダーも務める彼女のプロ意識は、すでにこの時から芽生えていたようだ。