NHKのアナウンス室はズタズタにされた

「“若干”なんてものではないですよ。あの改革でNHKのアナウンス室はズタズタにされました。アナウンサーたちは“不当評価”によってほとんど管理職に昇級できず、局内で本当に不遇な扱いを受けています」

 アナウンサーの番組出演は、局上層部の意向によって決定されると前置きをしたうえで、

NHKは中立的な立場であるはずなのに、有力政治家のお気に入りの女性アナウンサーを報道番組にキャスティングさせたりしている。男性アナウンサーにおいては、極めて高頻度な全国各地への転勤を強いられ、家を購入しても1週間も住めなかったという人はザラ。アナウンサーの立場で考えられる管理職がいないのですから、アナウンサーの育成計画も破綻している状況なのです。NHKの根幹である放送事業を担うアナウンサーたちは、いいように使われて、みな疲弊しています」

 そして、こういったNHKの現状に、武田アナは失望していったのだと続ける。

「長年にわたってNHKに貢献してきた武田さんからすると、冷遇されただけでなく、上層部による経営方針に不信を抱き、局の未来に希望を持てなくなったからだと聞いています。また、武田さんには息子さんが2人いるのですが、二男は今年で20歳になります。子育てもひと段落し、収入への不安がなくなったことも、このタイミングで退職を決めた大きな要因のひとつ。これからは自分がやりたいことができる場所を求め、フリーへの転身を決めたそうですよ」

 NHKに武田アナの退職について問い合わせたが、

「職員個人に関することについては、お答えしていません」

 との回答だった。

 NHKという“枠”から飛び出して、民放でも自由に活躍する武田アナの姿が楽しみだ!