思うように固定客が増えない中、かわりに目をつけたのが子ども客だった。親子連れや孫連れのカット料金を割引きし、年配客や子ども連れを中心にそれなりに集客していた。
「子どもはスポーツカーを模した乗り物に乗ったままカットしてもらえるので大喜び。そういう商才はありましたね」(同・商店主)
店内にはスポーツカーの模型を飾り、ミッキーマウスや世界のおとぎ話などのDVDがズラリ並んでいた。
地元の女性はこう振り返る。
「開店当初は商店街の会合に頻繁に顔を出し、とにかくよくしゃべった。内容は覚えていないけど。商売柄なのかもしれないが、ソフトな印象だった」
細身のパンツにベストを羽織るコーディネートが好きで、首にスカーフを巻くこともあったという。
髪を切る必要のない“丸刈り”男が頻繁に出入り
一方、店に出入りしていた菅容疑者は約7年半前のSNSで、
《金の為ならなんでもする奴いないかな。そーいう奴らと仕事したい》
と危ない願望をのぞかせたほか、
《かーみー巻き巻き、かーみー巻き巻き、巻いて巻いて即着火》
と大麻吸引を暗喩するような投稿も。
近所の男性はこう話す。
「坊主刈りの若い男が何度か美容室に入っていくのを目撃し、人件費がかかるだろうに新しいスタッフを雇ったのかなと不思議に思っていた。だって、もうそれ以上切りようのない丸坊主なんだから、美容室に用はないでしょ」
菅容疑者は送検時も坊主刈りで、報道カメラを睨むような表情をみせた。阿部容疑者も坊主刈りの時期があったという。
さすがに美容室に出入りするには不自然すぎる髪型だった。