だから僕は優勝した時よりも、決勝進出が決まった時の方が嬉しかったんですよ。決勝進出=地上波のゴールデンという大舞台でネタをやらせてもらえるという意味合いだったので。

江口準決勝でめっちゃウケた時に「やれるところまではやったな」という達成感はありました。もし準決勝敗退になったら「ゴールデンではできなかったんだ」と諦めもつく。あとはなるようになれって感じでしたが、結果的に優勝できて良かったです。

歌詞にメッセージ性を乗せる意識

 下ネタをテーマとした歌ネタを武器にする2人にとって、テレビのコンプライアンスが厳しくなっていく昨今は厳しい状況にあると言える。地上波でも際どい歌ネタを披露するため意識していることはあるのか。

:下ネタをストレートに言わないように、騙し騙し表現していることは多いです。

江口そのまま言うとテレビでは放送できないので、「きぇんたま」と言い方を変えたり(笑)

「sting sting」とかね(男性器を誤魔化して表現)。法の網をくぐっているようなもんです(笑)。あとはちょっとファンタジーっぽい設定にしたり。だから余計に僕らの歌って馬鹿らしくポップな感じに聞こえるんですよね。

江口:NGワードについて触れると一発アウトですね。

:とあるネタで「Dear My Friend」っていう正統派なタイトルで、メロディーもめちゃくちゃ爽やかなんですけど、アウトなフレーズが1こあるだけでNGを食らってしまう。だからこそ「きゃんたま」とぼかした言い方や、綺麗なメロディーで浄化してみたりと、なんとか誤魔化し誤魔化しやっています。

江口爽やかなメロディーで下ネタをカモフラージュするというか。AVでモザイクかけているようなもんですね(笑)

:もうNG喰らう内容だろうと思っている時は、あえてコンプラに気づいていないフリして、思いっきりNGワードについて歌っているネタを出したりしています(笑)。まあ、ちゃんと気づかれるんですけど。ネタの内容からは想像できないかもしれませんが、歌詞も真剣に考えているんですよ(笑)。やっぱノリや印象が変わるので。

江口:途中で喧嘩になることもありますね。僕らぐらいじゃないですか?「おっぱい」をどう表現しているかで喧嘩している人なんて(笑)

:それぐらい熱量はあるんですけどね(笑)

江口テーマは下ネタでも、結構メッセージ性を乗せることは意識しています。男の下ネタに対するバカらしさとか哀愁とか。ジョン・レノンが反戦を歌っているなら、僕らは下ネタでメッセージを伝えていきたいなと思ってます(笑)