半田には忘れられないうれしいオファーをもらったことがある。読売テレビの開局60周年記念のドラマ作品『約束のステージ~時を架けるふたりの歌』、2018年のドラマだ。
ジュノンボーイコンテストでついた“ウソ”
「土屋太鳳さんと百田夏菜子さんが主演。太鳳ちゃんが40年前の世界にタイムスリップして『全日本歌謡選手権』に出るんですけど、コンビを組む女の子が百田ちゃんで実は自分のお母さんだったっていう話なんです。僕はその全日本歌謡選手権の司会役で、モデルになった全日本歌謡音楽祭はスリーファンキーズの長沢純さんが司会をされてたんです。佐々部清監督(故人)が“キャスティングをぼんやり考えたときに、半田くんの役は一番最初に決まった”って言ってくださって。“半田くん、僕より詳しいよね”って」
実際、現場では役の衣装や髪形などの演出も任されて、絶大な信頼をもらっていると感じたという。
「たぶん、日ごろの昭和研究みたいなところが生きた瞬間ですよね。役ははっきり言って端役ですけど、自分にしかできない役をいただいたという体感があったんです。鼻水マンにしても、2枚目じゃない昭和くさいヒーローを期待していただけたんじゃないかと思います」
前事務所との訴訟も無事に解決したと話す。順風満帆ではない人生を歩んだからこそ、真摯な姿勢でやりたい仕事に向き合えている。やりたかった音楽活動も続けている。
「ジュノンボーイを受けたときに俳優をやりたいって言ったんですけど、実は大嘘だったんです。当時はジュノンで音楽をやりたいって言ったら、僕の苦手なダンス系とかアイドル系になっちゃうのかなって思って、“僕、歌はダメなんです”って答えてたんです。でも、最終選考会では野口五郎さんの『私鉄沿線』を歌ったんですけど(笑)」
尊敬する野口には「僕のこと、詳しすぎて気持ち悪い」と言われる仲。また、ジュノンボーイの先輩でもある俳優・村上幸平と2人で定期的なライブを行っている。『仮面ライダー555』も今年で20周年を迎え、YouTubeでの全話無料配信が発表された。半田自身の今後の展開にも期待!