「特に世界的なスポーツ大会やイベントで毎回、起きる論争ですね」とは、マーケティングトレンドに詳しい広告代理店営業スタッフ。

 森保一監督のもとで決勝トーナメント進出を果たした2022年のワールドカップ・カタール大会でも、今回のWBC同様に一部で「うんざり」する人たちがいた。

話を振られることに苦痛を感じている

「勝利と喜びを分かち合いたいサポーター、そしてテレビ観戦でサッカー熱を上げて話題を共有したいライト層の一方で、そんな周囲のムードに話を合わせざるを得ない、また興味がないのに視聴を強要される、といった“サッカーハラスメント”を訴える声も多かったのです。

 お酒を飲めない人に強要する“アルハラ”と似ているかもしれませんね。野球やサッカーに興味を持てない人にとって、大会期間中の職場や学校では“いつ話を振られるか”と苦痛に感じることもあり、それこそ“早く負けてなのかもしれません」(前出・営業スタッフ、以下同)

 いくら世間がWBCやワールドカップで盛り上がっているからといって、視聴率40%という数字を顧みれば、単純に考えると国民の半数以上に“興味がない人”や“受けつけない人”がいる可能性があるということか。

 ならば、ニューヨーク嶋佐の場合も周囲からの“野球ハラスメント”にうんざりしていたからこその発言、ということ?

「いえ(苦笑)、いくら嶋佐さんが野球に興味がない、嫌いだとしても、国民の半数近くは“興味ある、好き”なわけです。わざわざ公の場で野球を否定するような発言は不用意でしたし、そもそも屋敷さんの暴露も空気を読めていないようでした。

 もともと社会風刺や毒気あるネタを得意とするニューヨークだけに、記者さんに振られて咄嗟に披露した芸風だったのでしょうが、興味がないことをネタにした上でもっと上手いコメントを出せていれば炎上することはなかったのかなと」

 笑いの持って行き方を少々間違えてしまったようで。