近所の主婦は「博仁容疑者はずっとヒモ」だと主張する。

「かつては占い師などと称していましたが、近所で占ってもらった人を聞いたことがない。女性が外で働いて、彼を食べさせている。彼はもっぱら炊事、洗濯、掃除、子育てが担当の専業“主夫”なんですよ」

 渋谷博仁容疑者とはどんな人物なのか。私立大学を卒業後、臨床検査会社に就職。一番目の妻と結婚した74年ごろ。

「一男一女をもうけて、普通の家庭を築いていた」(博仁容疑者の知人)

「一番目の妻」の消息を探った

 練馬区に一軒家を建て、彼の両親とともに暮らしていたが、

「95年に彼の父親が亡くなったのをきっかけに自宅を売却して、今の東大和市に引っ越した」(同・知人)

 だが数年後、夫婦は離婚し、妻が子ども2人を連れて家を出た。近隣住民によると、

「奥さんはいつもニコニコして、愛想のいい方でした。離婚のときもあいさつに来てくれましたが、離婚の理由を聞くと、“そのうちわかりますよ”と笑い飛ばすかのように話していた」

 渋谷容疑者が、みずからを“占い師”と名乗り、女性らとの集団生活を始めたのは、その直後から。

「もしかしたらハーレム生活の構想を奥さんに話したのかも。そんなの付き合えないって彼から逃げたのでは」(同・近隣住民)

 一番目の妻の消息を探るべく、前出の練馬区の一戸建てを訪ねた。だが、そこには別の家が建っていて、周辺を聞き込みするも、彼女を知るものはひとりもいなかった。

博仁容疑者は06年の逮捕直前のインタビュー取材でこう豪語している。

「人間は“一夫多妻”が生物学的にみて自然だと思う」

 同居女性たちが目を覚ます日は来ないのか。