三鷹の“豪邸”は長兄の知之さんと、亡くなった次兄の美佐男さんの妻が半々の持ち分で相続している。
─相続する額が大きいと、払うべき相続税もそれなりにかかるようですが……。
「それは、ノーコメント」
─税金は支払える範囲だったということ?
「まあ、そうですね。今までも大変だったけれども、これからも大変ですよ」
三鷹の豪邸は「廃墟じゃない」
熱海のマンションは志村さんの個人事務所の所有になっているが、今は誰も行っていないという。
─銀行の預金通帳にはいくらあったのですか?
「いくらだろうね(笑)」
─何十億円とか?
「全然ないかなぁ」
─数億円?
「そうかな。こないだ勝手に“4億円の家”とか書かれたからね。だから余計なことはいっさい言えないよ。4億円なんて誰が言った? 勝手に書かれるのは困るよ」
その三鷹の家には、この3年間、誰も住んでいない。
「だからって《廃墟》じゃないだろ!」
─取り壊すことは考えていない?
「誰が壊すなんて言った? ほかに住みたい人がいるかもしれないし……」
─では、賃貸を考えているということ?
「まだ、これからですね」
建物はともかく、家の中には志村さんの遺品がたくさん残されたままだという。
─『バカ殿様』や『ヒゲダンス』の衣装もある?
「それは、テレビ局のものですから。自宅にはない。あとは、所属していたイザワオフィスさんのほうですね」
─遺品を展示する『志村けん記念館』を造るという計画もありましたが……。
「その話はもうないですよ。以前、東村山の市長さんが言っていたけど、やはり難しくて、でも銅像が実現したからね。もし、記念館を造れば最初は盛り上がるだろうけど、石原裕次郎さんとか、美空ひばりさんみたいに何年かしか持たないよ。人件費、管理費を考えたら何もできない」
'21年8月からは『志村けんの大爆笑展』という展示イベントが全国の百貨店で開催されている。
「フジテレビさん、イザワオフィスさんがやっているんですよ。自宅には人に見せるような遺品なんてない」