配給元は“出血大サービス”

 こうした制作の舞台裏を知った視聴者の中には、庵野氏を横暴と感じた人も少なくなかった様子。SNSでは、

≪庵野さん普通にパワハラ野郎でしかないと思うのだけど≫
≪一般視聴者がこれを垣間見て『庵野節』と誉め続けるのは無理がある≫
≪自分にプランは無く、スタッフに出させるだけ出させて否定ってさ…パワハラだよ≫

 といった批判の声が多数見受けられる。一方で、こうした声に対し、

≪庵野さんがパワハラしてるって話で独り歩きしちゃってるけど、本当は監督の拘りと現場の葛藤のせめぎ合いなんですよね≫
≪あれをパワハラって言うのはどうかと思うよ。それは映画製作っていうか創作活動全体を舐めてる気がする≫
≪庵野監督のあれは納得できないものは作れないって姿勢だと思うんだけどなあ≫

 と反論する人も続出しており、SNSでは「庵野氏の言動はパワハラか否か」論争が勃発している状況だ。

映画『シン・仮面ライダー』で主演を務める池松壮亮とヒロインを演じる浜辺美波
映画『シン・仮面ライダー』で主演を務める池松壮亮とヒロインを演じる浜辺美波
【写真】『シン・仮面ライダー』ヒロイン、14歳の浜辺美波が初々し過ぎる!

 そんな『シン・仮面ライダー』だが、興行的には苦戦中。3月20日発表の映画ランキング(全国週末興行成績、興行通信社調べ)では、同17日に公開されたSnow Man・目黒蓮主演『わたしの幸せな結婚』に破れ、初登場2位。公開第3週では、5位まで順位を落としている。これまでの『シン』シリーズはすべて初登場1位を獲得していたことを考えると、やはり『シン・仮面ライダー』は勢いに欠けると言わざるを得ない。

「配給元の東映はこうした状況に焦りを感じているのか、公開前には最小限の情報しか出していなかったにもかかわらず、3月28日、映画冒頭で描かれる仮面ライダーとSHOCKER上級構成員・クモオーグの闘いを、毎日放送でオンエアするという出血大サービスを行いました。それでも『シン』シリーズの他作品に並ぶような興行的成功は難しそうです」(ウェブメディア編集者)

 庵野氏に振り回されたスタッフ陣、俳優陣が報われるためにも、ここから客足が伸びることを祈りたいが……。