アナウンサーからの転職の可能性

 民放テレビ局アナウンサーがWEBメディアに転職という事例は、センセーショナルなニュースであったが、アナウンサーの経験を活かせる新しいキャリア構築の形でもある。

「アナウンサーのキャリアだけにフォーカスすると、表現力を極めていく形もあれば、制作に携わっていくという形もあってもいいのではないかと考えました。まだまだできないこともたくさんありますが、経験を積んでいけば面白い将来があるのではないかという感じですね」

 現在、PIVOTの映像プロデューサーとして番組企画、キャスティング、制作、出演とあらゆる業務を担当している国山氏。テレビ局という巨大な組織を離れ、少人数で番組を作る中、様々な経験をしているのだとか。

「TBSから離れて、視野が広がったと思います。TBSに育てていただいた恩はとても感じていますし、色々な現場に取材に行くことができるのはテレビの魅力でしたね。メディアのパワーバランスが変わってきてはいるけれど、テレビの影響力の大きさとか、一つ一つのスキルの高さは変わりません。

 僕はPIVOTというWEBメディアでも働きながら、テレビにも出演するので、両方が見えているのは良いことかなと思いますね。

 あとは、一度転職を経験すると、辞めて挑戦することが怖くなくなりました。自分の決断力、責任感というのが増してくるのでそこはとても大事なポイントだと思います」