◆増加傾向にある膵臓がんはB型が1位
日本人の膵臓がんによる死者数は、この30年で8倍以上に増え、毎年3万人以上の人が亡くなっている。
アメリカの国立がん研究所が発表した論文によると、全米の医療従事者10万人以上を対象とした研究で、調査期間中に膵臓がんを発症した316人のうち、O型が一番少なく、A型はその1.32倍、AB型は1.51倍、B型が1.72倍という結果だった。
「膵臓がんは早期発見が難しく、治療成績も良くありません。しかし、合併症疾患となる糖尿病は、食事内容を正すことで大幅な改善が可能です。バランスの良い食事と、適度な運動が大切です」
しんどい運動は無理……という人は少しずつ始めよう。
「運動は、やっただけメリットがあります。1日10分しか歩けないという方は、10分歩きましょう。毎日ジムに行くほど頑張る必要はありません。ハードな運動は、実は健康には逆効果です」
おすすめは、ウォーキングやジョギングなど、心拍数が軽く上がる程度の有酸素運動。
「ベストなスピードは1キロ8分程度。会話しながらできるぐらいが健康に最も良い有酸素運動です。1日数分ずつでも、無理のない範囲で気軽に始めてみましょう」
【ピロリ菌が原因の胃・十二指腸潰瘍はO型がかかりやすい】
1958年にイギリスで発表された論文では、消化性潰瘍の患者3011人の血液型を調べた結果、O型は非O型に比べて1.35倍かかりやすいと報告されている。消化性潰瘍の8~9割の患者がピロリ菌に感染しているとされ、多くの研究で、ピロリ菌に感染しやすいのはO型であることもわかっている。胃がんの原因ともなるため、O型ならば積極的にピロリ菌検査を受けよう。