容疑者宅は茨城県と埼玉県の県境に近いのどかなエリアにある。地元住民や登記簿などによると、新築した一戸建て住宅に容疑者一家が引っ越して来たのは約30年前、宇宙太容疑者が26歳のころ。両親と妹の4人家族で、料理人をしていた。
「妹さんは結婚して自立し、宇宙太容疑者はレストランの雇われ店長を任されるようになりました。元来やさしくて気が利く性格だし、調理師免許を持っているから重宝されたのでしょう。責任ある立場で店を切り盛りする息子を両親も頼りにしていたはず。ところが、そんな息子を自慢できなくなる事件が起きたんです」(近所の住民)
2003年9月、県境を越えた埼玉・庄和町のトンネル内で、自転車で登校中の女子高生(当時15)を襲ったとして埼玉県警が暴行の疑いで宇宙太容疑者を逮捕した。
女子高生を襲うなど、わいせつ事件の十数件に関与
「当時、このトンネル付近では、約半年前から250ccの大型スクーターに乗った男に女子中・高生がすれ違いざま胸などを触られる事件が相次いでおり、逮捕後の取り調べに宇宙太容疑者は十数件の関与を認めている。朝方、勤務先に出勤する途中で犯行におよんでおり、自転車をこぐ女子高生の前方からスクーターで接近し、胸元を掴んで引きずるなど手口は荒っぽかった。“女子中・高生に興味があった”などとわいせつ目的だった旨を供述している」(全国紙社会部記者)
運転しながらの犯行は、今回の逮捕案件と同様、一歩間違えれば被害女性に大けがを負わせかねない。容疑者の知人によると、犯行に使ったスクーターは押収され、それ以降は二度とバイクにまたがらなかったという。
「気の毒なのはご両親です。自宅周辺にはマスコミが押し寄せ、珍しい実名で報道されたので無視できませんでした。両親揃って“ご迷惑をおかけしました”と周辺宅に頭を下げて回ったんです。ところが約8年後のある日、宇宙太容疑者の母親が“たいへん、たいへん、またやっちゃったの”と困り果てた様子で言うんです」(近所の女性住民)
2011年5月、またも自転車で登校中の女子高生(当時17)の胸を触るなどしたとして千葉県警が強制わいせつの疑いで逮捕。
複数の近隣住民によると、父親はすでに脳梗塞で他界し、母親とふたりで暮らしていた。どれほど両親や周囲にショックを与えたかわかっていたはずなのに、宇宙太容疑者は懲りていなかった。
「手口はやはり荒っぽく、朝の通学時間帯を狙って自転車をこぐ女子高生の前に立ちふさがり、前かごをつかんで転倒させ、胸を触るなどしている。自転車の中2女子の胸をすれ違いざま触ったとする暴行容疑で逮捕されてから余罪が発覚したかたちで、犯行を繰り返していた点も変わらない」(前出・記者)
容疑者の母親は病気がちだった。泣き出しそうな顔で「どうしよう、どうしよう」と慌てていたという。