大学職員や保育士の仕事をしていた容疑者が、なぜ“夜の店”で働くことになったのか。

「実は、彼女は男性地下アイドル・Aさんの熱狂的なファンだったんです。2017年ころからハマって、Aさんが所属するグループのイベントには、日本中の会場を周ってすべて参加していたほど。お金もかなりつぎ込んでいて、自らは携帯代や光熱費すら払えず、家の電気を止められたことが何度もあった。一人暮らししていた場所も、アイドルグループが定期的に公演を行っていた会場からとても近いところです」(同・知人)

月に100万円を「貢いでいた」

 実家を出て、かなりの金額を“推し”に貢いでいたという容疑者。関係者に話を聞いたところ、さらなる詳細が明らかになった。

「Aさんのグループは名古屋の地下アイドルの草分け的な存在で、もともとすごく人気がありました。でも、昨今のアイドルブームに乗って新しいグループが増えてくうちに、“ライバル”たちにどんどん人気を奪われていってしまい、今年に入ってからついに解散することに。最後のほうはCDなども思うように売れず、古くから推している“古参ファン”の人たちは、かなり必死になって応援していました」(ライブハウス関係者、以下同)

 具体的には、どのように“必死”だったのか。

「ファンが大勢いるグループは当然CDの売れ行きも期待できますが、少ない人数を相手に枚数を売るためには、1人1人に“大量購入”してもらうことが必要になります。その単位はもちろん人にもよりますが、近年のAさんのグループでは1人で1000枚、金額にして数十万円分を購入するファンもふつうにいました。中でも皆川容疑者は、月に100万円ぐらい“貢いでいた”と聞いています

 そんなファンたちへの“見返り”はというと……。

地下アイドル界では、CDの購入特典や、それ自体に数千円の値段をつける形で“チェキ撮影会”が行われるのが定番。熱心なファンは1人で何周もします。Aさんのグループに関して言うと、数年前に比べてそういったイベント時のファンとの距離が明らかに近くなっていました。チェキ撮影の際、ハグしたり顔を寄せたり、頭や身体をメンバーのほうから触れに行くこともしばしばありました

 その背景には、グループを運営する事務所の“不振”が関係していた。