JRA(日本中央競馬会)の若手騎手である今村聖奈、角田大河、永島まなみ、古川奈穂、河原田菜々、小林美駒の6人が開催日に禁止されている通信機器(スマートフォン)を使用していたことが明らかになり、波紋を呼んでいる。
「公営ギャンブルの選手は八百長防止のため、レース開催期間中は外部との連絡が禁止されています。競輪やボートレース、オートレースは前検日(レース前日に行われる検査)にスマホや通信機能のあるゲーム機などはすべて預ける義務があります。金属探知機を使って検査を行うレース場もあるだけに、JRAの甘いチェック体制に公営競技選手からも驚きの声があがっていますよ」(スポーツ紙記者)
現役競輪選手も処分は「軽過ぎない?」
今回スマホ使用が明らかになった騎手6人は、日本中央競馬会競馬施行規程第147条19号の「競馬の公正確保について業務上の注意義務に違反した者」に該当するため、5月13日から6月11日までの30日間騎乗停止の処分が下されたが、この処分に関しても甘いという声も。現役競輪選手の田村風起はTwitterで、
《これ30日停止で済むの軽すぎない? 公営競技選手だから尚更カルチャーショックなんだが》
と疑問を呈している。
「ボートレースでは過去にキャリーケースの中に入れていた通信機器を提出し忘れ、誤って持ち込んでしまった選手が1年間の出場停止処分を受けています。今回の軽すぎる処分に対してJRAの管理体制自体にも疑問の声があがっています」(前出・スポーツ紙記者)
若手騎手6人は4日、東西トレセンで関係者へ謝罪回りをしていたとの報道もあったが、スマホの不適切使用発覚後の対応についても問題視されている。
「スマホの不適切使用が問題になっているにも関わらず、古川騎手は自身のインスタグラムで謝罪文を発表。河原田騎手は擁護コメントにだけ“いいね"しているのが発覚して、ファンから呆れられています。今村騎手は関係者には謝罪したようですが、ファンに対しての謝罪コメントはありません。加えてインスタグラムのコメント欄を閉鎖したことで、ファンからもSNSの使い方を間違えているのでは? と批判が起きていますね」(競馬ファン)
今村は女性騎手としては初となる新人50勝を達成。‘22年度のJRA賞「最多勝利新人騎手」を受賞するなど逸材だと期待されているだけに、JRAとしてもあまり厳しい処分は下したくないのかもしれない。
「今村騎手の活躍に関しては才能はもちろん、腕利きの騎乗依頼仲介者がついていることも大きいと言われています。しかし今回の騒動で今村騎手に騎乗して欲しいと思う馬主は減るでしょうから、これまでのような快進撃は難しいのではないでしょうか」(別のスポーツ紙記者)
Z世代にとっては生活に欠かせないスマホだが、今後は公営競技の選手として自覚を持って通信機器の取り扱いには慎重になってほしいものだ。