BLは飯テロに次ぐ熱いジャンル
今後もBLドラマは作り続けられ、その味つけも濃くなる一方?
「そうだと思います。原作となりえる漫画もどんどん描かれていますし。何より、もはやBLドラマは“キワモノ”ではまったくないんですよね。その昔、井沢満さんの脚本で山口達也さんが出演した『同窓会』('93年)はBLドラマのハシリで、女子たちは“キャーキャー”言いながら、そんなふうに見ていたと思います。でも今は、例えば『みなと商事コインランドリー』('22年)は今夏に続編の放送が発表されましたが、ハードルは同性愛であることではなく、年齢差や立場の違いなんですよね」
BLドラマというジャンルが成熟してきたことで、
「描かれる心模様がより繊細で、共感や涙や気づきを与えてくれる作品も生まれてもくるでしょう。もちろん、玉石混交ですから、“なんだこれ?”という作品も(笑)。いまやBLは“飯テロ”に次ぐドラマの熱いジャンルになっているので、このブームはあと数年は続くような気がします」
田幸和歌子(たこう・わかこ)さん○週刊誌や月刊誌、Webメディアなどで俳優や脚本家のインタビュー、ドラマに関する記事を執筆。著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』(太田出版)など