誰からも愛されるアイドルだった
事件後すぐに雪華さんのSNSは削除されてしまったが、現在も閲覧できるサブ垢ではごく普通の女性の日常を綴っていた。
そこには、飼い猫とアニメと純烈を愛し、推し活を楽しむ等身大の姿だった。ネガティブな投稿は一切せず、ポジティブだけを共有しようとする被害者の一面が垣間見れる。
「店の嬢名義のアカウントでも、風俗関係は愚痴やネガティブな投稿をする嬢もいます。そんな中、雪華さんは情緒が安定していて信頼感がありました。
実際の彼女もいつも“大好き”や“ありがとう”を必ず1回は言う菩薩のような女性でした。何年にもわたって人気嬢として君臨するだけあります」(前出・風俗誌記者)
人気の嬢を殺害することで、自分だけのものにしようとしたのだろうか。
前出の後輩女性は、
「勘違いも甚だしい。雪華さんは私がお店に入るときに講師についてくれて、初めてエッチが気持ちいいと思わせてくれた上手な方。きっとこの先、(風俗店の)講師としてやっていくという前向きな目標もあったと思う。
お客さんに対しても同じで、誰にでも相性がいいと思わせるプロの技が雪華さんにはある。この男は開店と同時に来て、時間的に考えてもプレーしてから殺したんだと思う。そのこともとにかく許せない。だから雪華さんのためにも、おまえは最後の男じゃないと言いたい」
SNSでは、被害者のハマっているアニメとして『推しの子』が投稿されていた。アイドルがストーカーに殺害され、アイドルの隠し子らが復讐を果たそうとするというストーリーだ。多くの同業者や客に愛された雪華さんはまさにアイドルで、奇妙なシンクロを感じる。
吉原の店舗のいくつかは事件後、キャストの安全のために入り口に金属探知機を導入。
「キャストの多くは雪華さんの死を受け止められていません。痛ましい出来事でしたが、雪華さんの事件がきっかけでキャストの女の子たちが安心して働ける一歩になれば雪華さんもまだ報われるのではないか」(風俗店関係者)
13日、ケガが回復したとして契約社員の今井裕容疑者(32)が逮捕された。全容解明が待たれる。