「澤瀉屋は歴史が浅く、梨園での格は低い存在です。それでも名前が売れているということでは、猿之助さんはトップクラス。集客力がありますから、自分が歌舞伎界を支えているという自信にあふれていました。実際、今チケットをさばける歌舞伎役者は、坂東玉三郎、市川團十郎、そして市川猿之助ぐらいですから。また“詫びろ! 詫びろ!”と8回繰り返したセリフでインパクトを残した『半沢直樹』や、2022年もドラマ『最初はパー』でジャニーズの『SixTONES』ジェシーと共演して話題になるなど多数の映像作品にも出演していました」(前出・梨園関係者)
俳優としても順風満帆だっただけに、スキャンダルで名声を失う恐怖心が大きかったのか。
書き置きの宛名「愛するM」とは
「香川照之さんが性加害報道で転落していったのを目の前で見ていましたからね。猿之助の名を汚し、澤瀉屋の看板を貶めることになるのを恐れ、このような決断をしてしまった可能性は十分にあります」
家業、家族、名声。失うものは大きくても、猿之助には命を懸けても伝えたいメッセージがあったようだ。
「彼が残した書き置きには“愛するM”と書いてあることから、思い人への気持ちが綴られていることがわかります。猿之助さんは演技が心から好きだったこともあって、舞台役者と交際して公私を共にすることも多々あったんです。この“M”というのも、猿之助さんと共演が多く仲よくしていた役者のことでしょう。彼の近くにいる人ならすぐに名前が思い浮かぶはずですよ。今回の猿之助さんの行動も、自身の裏側が暴かれたら最愛のMにも迷惑が及ぶと思ったゆえの決断で、この書き置きも別れのメッセージと同時に“詫び状”だったのかもしれませんね」(前出・ワイドショースタッフ)
詳しい話を聞くためにMの家に直撃取材をすると、彼の父親が対応してくれた。
「私は何もわかりませんが、現在息子とは連絡がつきません。無事だといいのですが、心配です。私も猿之助さんは知っていますが、魅力のある役者ですよ。パワハラやセクハラはなかったと思いますが……」
Mの父からは動揺が伝わってくる。猿之助とMが特別な意味で親しい関係だったのかを聞いてみると、
「プライベートでも仲がいいのは知っていましたが、恋仲かどうかはわかりません。臆測は困ります。何かわかったら逆に教えてほしいくらいですよ」
猿之助がいくら詫びようと、失ったものは二度と戻ってこない─。
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