課題は毎年出場できるか問題
「16年以上の芸歴であること、かつ大会のコンセプトに合った“セカンドチャンスをつかむべき”芸人はみな、いわゆる“テッパンネタ”を持っています。有名なところでいうと、コントですが、FUJIWARAさんの『ヒーローショー』みたいな、新宿ルミネやなんばグランド花月で繰り返す劇場用ネタ、パチンコやショッピングモールでウケやすい営業用ネタなど、せいぜい2〜3個で回している芸人さんが多いんです(笑)」
ベテラン漫才師の漫才は、もはや伝統芸能の域に達しているともいえる。
「劇場や営業先ではそれでいい。いや、むしろそれがいいんです。でも今年、その数少ないテッパンネタで挑んだベテラン漫才師が、来年も同じネタで、また『THE SECOND』に出るか? 答えは限りなくNOだと思います」(前出・放送作家、以下同)
16年以上のキャリアが故に、勝負ネタはどんどん錬磨され、一つひとつのネタに磨きがかかる。そのキャリアと芸人人生こそが、賞レースに適さないとは皮肉だ。
「16年以上戦ってきた芸人さんが、勝負ネタで今年落ちたのに、来年に向けてたった1年でそれを超えるネタを完成させるのは、ほぼ不可能に近い。金属バットのような、“競技漫才”を作り続ける馬力がないと、『THE SECOND』の第2回大会には出場できない。となると、毎年開催するほどの芸人さんがはたして集まるのか……」
来年に期待!