ジャニーズの楽曲は「伝統芸能」
ジャニー氏が育てたタレントを、優先的に使いたいというテレビ局側の忖度もあったのだろう。しかし、そのジャニー氏はもういない。人気タレントたちの退所も続き、その空いた“枠”を誰が埋めるかは気になるところだ。そういった見方を掟ポルシェは、劇的には変わらないだろう、と続ける。
「ジャニーズ一強の時代から、ほかの事務所は男性グループをキャラがかぶらないような売り方をしていましたから。ジャニーズとは違うタイプのマッチョな子を集めたりね。あと、中性的な魅力を持った『BTS』などコリアンアイドルの台頭もあり“美少年”の定義が細分化されました。逆に、今からジャニーズの後釜を狙おうとしても、もう遅いでしょう」
ジャニー氏の“好み”とは違う容姿を持った男性アイドルを育ててきたことで、棲み分けができてきたのだという。そして、男性アイドルの“王道”を走ってきたジャニーズ事務所のこれからについては、
「ジャニーズのタレントが歌う曲は、もう様式美のある伝統芸能のようなものですから。ジャニーズイズムじゃないけど、曲調など一貫しているじゃないですか。どんな新しいグループが出てきても、揺るぎない部分が絶対にあります。そういう盤石な部分があるので、今回の性加害の問題で離れていくファンもいるかもしれないけど、替えのきかない音楽だから、まだまだやっていけると思います」
40年以上、日本の芸能界で揺るぎない“王国”を築いてきたジャニーズ事務所。その立ち位置を、これからも守り続けることができるのか、それとも─。