僕らが思うことと世間にズレがある
今回のアルバム作業を通して、感じたことを聞くと、
坂本「去年からトニセンとして本格的に音楽活動をしてきた中で、何がいちばんうれしかったって、3人が何も変わっていないこと。それぞれ個人の仕事をして、いろいろなことを経験して、吸収してきて、目指すものが変わっていくのは当たり前。それが、3人になったときに、何も変わらないベクトルの向き、ふざけ方、楽しみ方をしてくれて非常にうれしかったんです。変わらない素晴らしさは、こういうことなんだと感じることができました」
長野「僕らのファンの方々からは、CDにしてほしいというお声もあったので、それが実現できたこともうれしいですね」
井ノ原「カッコいいことも、そうじゃないこともできる。こういうテイストの大人のグループは、そういないと思う。だから、楽しんでやらせていただいています。いま、後輩のアーティストたちがやっていないことに挑戦したいと考えています。だから、意外と先を見ているのかもしれない」
'21年、惜しまれながら25年の活動に幕を下ろしたV6というグループは、3人にとってどんな存在なのだろうか。
長野「僕らが思っていたことと、世間からの印象に少しズレがあるように思うんですよね」
井ノ原「例えば、地元のことを自分たちより外から来た人たちのほうが知っているときってあるじゃないですか。そんなお店があったの!?と気づくみたいな。それと同じ感じです。リーダーにとって、どういうグループでした?」
坂本「6人グループだよね」
長野・井ノ原「(笑)」
坂本「よくスタッフの方から“職人気質な部分が強い”とは言われていました。モノづくりに関して、みんなこだわりを持ってやっていたような気がします。それができるようになったのは、歌番組やバラエティー番組、ドラマ、映画、舞台といろいろなところで勉強をさせていただけたからこそ。6人が集まったときのこだわりはすごかったですね」
今回のアルバムを3人(森田剛、三宅健、岡田准一)は聴くのだろうか。
井ノ原「たぶん、聴かないと思います」
長野「プレゼントしても聴かないよね(笑)」
井ノ原「勝手なイメージだけど(笑)」
坂本「そう、勝手なイメージだし、もし、ちゃんと聴いてくれていたらごめんなさいだけど、森田さんは、たぶん車の中に置きっぱなしだと思う」
井ノ原「昔、自分の本を渡したことがあるけど、きっと車の中に置きっぱなしだろうなとは思ってた(笑)」
長野「CDかなんかを手渡ししたときも、“ありがとう”ってそのまま机に置いて帰っていったしね」
坂本「サイン入ってるから、持って帰れよ!!ってね(笑)」
井ノ原「3人がそうであってほしいっていう、僕らの願望でもあります(笑)」