6月16日、大麻取締法違反の疑いで逮捕された永山絢斗容疑者。彼が出演していた同月30日に公開予定の映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 決戦』は予定通り公開されるのか注目が集まっていたが――。
「当初は映画の公開延期や中止が噂されていましたが、逮捕から3日後、公式サイトが再撮影や再編集は行わず予定通り公開すると発表。作品のファンからは安堵の声が挙がりました」(スポーツ新聞記者)
一方、永山容疑者が出演する予定だった2024年の大河ドラマ『光る君へ』は降板が決定。ほかにも出演していた配信作品が公開停止になるなどの影響も出ている。
「最近では出演者の市川猿之助さんの一家心中騒動を受け、今月16日に公開予定だった劇場版『劇場版 緊急取調室 THE FINAL』は公開延期になりました。薬物や事件などで逮捕された出演者の降板やシーンカットなど、制作側が自粛する動きは根強いですね」(制作会社関係者)
こうした風潮に対して“作品に罪はない”という声も多いが、実際に不祥事を起こした本人はどう受け止めているのか。 2001年に大麻取締法違反で逮捕、出演舞台を降板となったいしだ壱成に話を聞くことができた。
「前提として僕がどうこう言える立場ではないですが……、とにかく難しい問題ですよね。作品のファンや制作に関わった人たちには今でも申し訳ない気持ちでいっぱいですし。自粛に関しては寂しいですが、仕方ないことなのかなぁ、と思っています」
制作側に理解を示しながら、自身の降板当時のやりとりを語ってくれた。
「クヨクヨするな。がんばれ!」
「僕の場合は降板による賠償とかはなかったんですよ。釈放後はすぐ制作会社に出向いて謝罪しましたが、その際に担当者から“こんなことでクヨクヨするな。がんばれ!”と励ましのお言葉をいただきました。あれにはすごく救われました」
その後も紆余曲折あった壱成だが、ここ最近は映画や舞台に出演するなど見事復帰を果たしている。
「日本では薬物は許されないことですし、自分は二度とやるつもりはありません。ただ、エンターテイメントの世界でもなんでも、立ち直るチャンスなどはあってもいいんじゃないかなとは思います。自分も過去に失敗しましたが、それでも使ってくれる監督さんはじめ、手を差し伸べてくれる温かい方々に助けられました。頑張り続けていれば、きっと気づいてくれる人はいますから」
永山容疑者の兄・永山瑛太は弟の逮捕を知って「俺は許さない」と言い放ったが、今の永山容疑者に必要なのは寄り添う言葉なのかもしれない。