目次
Page 1
ー 小田急側は「警察に通報する」との対応
Page 2
ー “ギラギラした目の女装男”の正体

 

「小田急線は犯罪者を放置するのか! とか、まるで小田急電鉄が犯罪者を擁護したかのように情報が一人歩きしていますが、そんなことは一切ありません」

 とは、小田急電鉄の関係者。小田急電鉄側が困惑するのも無理はない。

 発端はあるツイッターユーザーが6月10日に投稿したツイートだった。

《ついさっきの出来事 【女装したおじさん】が相模大野駅構内の女子トイレに周囲を見回しながら入って行くのを目撃してしまいました たまたますれ違った私以外には誰も気づいていません こういう時どうすればいいのでしょうか 性自認を尊重するのであれば、何もできないということなのですか》

 さらに女装男は《ギラギラした目で女子トイレに入っていた》という。ツイートを見る限り、投稿者はその日は通報をしなかったようだが、数日経って小田急電鉄に通報したようだ。

LGBTのことがあるので自称女性の男性が女子トイレに入るのを止めることは出来ない、と言われました ただ《その場で通報を受けたら》声掛けをして障害者用トイレを案内する事はできるそうです》

 と小田急電鉄側の対応を投稿。女装男性を止めることはできないが、通報を受けたら声かけをして障害者用トイレを案内する。問題はない様に思えるが、なぜかSNS上では「小田急電鉄は男を女子トイレに入れる、犯罪者天国だ!」と変貌を遂げていく。

 これらの動きをうけて、荒川区議の小坂英二氏(50)は、小田急電鉄に確認するなどし、自身のツイッターで問題提起をしている。どういうことなのか。小坂議員に何が問題なのかを聞くと、

「通報を受けたら多目的トイレを促す、というのは無難な対応だといえますが、女装した男性が女子トイレを利用するのを止められない、事件が起こって初めて警察を呼ぶなどの対応ができるというのは異常です。かつて、ストーカー規制法ができる前は、つきまとい行為などを取り締まることができませんでした。今はそれと同じことが起きているのではないでしょうか」

 と、これから起こりうる犯罪を危惧しているという。

「心が女性で身体を女性に手術で“戻した”というトランスジェンダー女性は女性用トイレを利用するべきです。私が問題視しているのは、身体が男性なのに女装をして女子トイレを使う人です。身体が男性なのに自称トランスジェンダーですと言われたら女子トイレから排除できないというのはおかしいと言っているんです。単なる変質者と区別ができません」

小田急側は「警察に通報する」との対応

 このムーブに苦言を呈したのが小説家の歌川たいじさん。小坂議員同様に自ら小田急カスタマーセンターに問い合わせ、そのやりとりの動画をツイッター上で公開。歌川さんの動画だと、小田急電鉄側は「通報を受けた女装の男性が多目的トイレ使用を拒否した場合は警察に通報します」と明言している。歌川さんは、

「この騒動はLGBTを叩きたいがために起きていると感じました。反論しても話にならない。だから小田急電鉄さんに電話をして実際にどういう対応をされたのか動画を投稿したんです。都合の良い部分だけを切り取らないようにノーカットで貼り付けました」

 そもそも「トランス女性は女性だという自覚を持ったとたんスグに女性トイレに入るわけではない、長期間の治療や努力をして女性の見た目になってからのことです」と、歌川さんは続ける。

「変態女装男とトランスジェンダーの見分けがつかないというけれど、トランス女性がみんな気にしているのは“自分がどこまで女性の見た目になっているのか”っていうこと。周りから女装した男性に見えるならまだ性別移行が充分ではないとわかっていて、社会から女性だという承認を得なかったら女子トイレを使うべきではないし入れないと当事者の多くが言っているんです」