《常温の醤油ダレを、ラーメンの時の半分程度の量のスープで割って作るつゆは、最初からぬるめだ。麺の冷やしも甘い店が多い。…だからこそ、つけ麺はぬるくマズい》
人気漫画『ラーメン発見伝』における主人公のライバル役、“ラーメンハゲ”こと芹沢達也。続編では前作の主人公を追いやって自身が主人公となっている“ラーメン界のカリスマ”は、漫画内でつけ麺をそう断罪した。
『SUSURU TV.』で炎上について弁明
現在、このつけ麺を巡って、ぬるくはない“熱々”の炎上案件が……。
「人気つけ麺店『つじ田』創業者の辻田雄大氏が、自身のYouTubeチャンネル『つじ田BOXチャンネル』でつけ麺の食べ方について言及。つけ麺をつけ汁につけずに麺だけ食べる行為について、“馬鹿じゃねえの”、“意味ねえから”と発言し、ラーメン好きを中心に炎上しました」（グルメ雑誌編集者）
動画では、つじ田のYouTubeチャンネルの共演者である『らーめんバリ男』店主の岩崎誠氏も初めに麺だけをすすり、「うん! 小麦の香りが!」と、その行為を揶揄するように発言。続いて辻田氏は以下のように話していた。
「なんかね、俺の食レポ、コメントがなくてわかんないって言われんの。こんなこと（岩崎氏の発言）言って何の意味になるの？ だいたい、言うこと決まってんじゃん。小麦の香り、切り刃が何番、麺線がきれい。バカじゃねえのと思うの、俺」（『つじ田BOXチャンネル』該当動画より）
「つけ汁につけずに最初に麺だけを食べるという行為は、“純粋な小麦の味が感じられる”と一部ラーメン好きが実践しているもの。ラーメン系インフルエンサーでそれを推奨する人も少なくなく、その1人がラーメンYouTuberとしてトップの人気を誇る『SUSURU TV.』のSUSURUさんですね」（前出・グルメ雑誌編集者、以下同）
ちなみに該当動画のタイトルは、《【イベント大行列】つじ田煮干しラーメンイベント当日レポート！試食中に辻田がラーメンインフルエンサーに火種飛ばす大暴れ！？》というものだった。“つけ汁につけずに麺だけ食べるインフルエンサーたち”を煽る気満々だったと言える。
炎上した『つじ田BOXチャンネル』の動画は5日に投稿されたが、翌日に「意味ねぇ」などの発言はカットされた。その後、9日に辻田・岩崎両氏は『SUSURU TV.』に出演、炎上について弁明した。
「タイトルについては“調子に乗りすぎた”と辻田氏が謝罪。内容自体については、YouTubeでご飯を食べているわけではないラーメン屋の自分たちに、ラーメンを紹介するインフルエンサーと同じような詳細な食レポを求められ、また叩かれる。
そういう人たちに向けて、“俺が小麦の香りが……とか言うわけないだろバカヤロウ”という、自分たちのアンチに向けた言葉だったと弁明。つけ汁につけずに麺だけを食べる人を否定するものではなかったと謝罪しました。あくまで“自分たちがYouTube上でそれをすることは、食レポもできないし意味がない”ということだったと」
“同業者”はどう感じたか。
「意味ないって言う気持ちもわかるし、まぁどっちでも良くね？ と……」
そう話すのは、都内で複数店舗を構えるラーメン店オーナー。店はつじ田と同様につけ麺をメインに据えている。
「SUSURUさんの動画で、アンチに向けた言葉だとかいろいろと弁明してましたけど、本心は炎上した動画で言っていたこと、麺だけ食うなんて“意味ねぇ”と今でも考えていると思いますよ。
でなければ、“意味ねぇっつうの!”、“つけ麺てのはつけて食うからつけ麺なんだよ! つけ麺を麺だけ食ってどうすんだよ”、“バカじゃねぇと思う”なんて何度もくり返さないでしょう（苦笑）。たぶん、“小麦の味とか言ってるけど、本気でわかってんの？”くらいに思っているんじゃないかと思いますよ」（ラーメン店オーナー、以下同）
このラーメン店店主の店にも“つけ汁につけずに最初は麺だけ”という客はいるという。
「ラーメン通っぽい人、いわゆる“ラオタ（ラーメンオタク）”っぽい人は、最初に麺だけ食べてますね（苦笑）。自分としては辻田さんの言っていることは理解できますね。表立って言葉にするようなことはしませんが。自分も“最初に汁につけないとかどうでもいい。なんか変わるの、何がわかるの?”って思わないこともないですし。
基本的に好きに食べてくださいって感じですが、それをやっている人を見ると、“あ、クチコミとかレビューとか投稿する人かなぁ”とは思うくらいですね。それはそれで“めんどくさ”と思うのですが。レビューが集まるのは嬉しいですが、あることないこと、意味わかんないこと書く人もいるので……」
食べ方はご自由に……。
