意図的に警察に音声データを提出しなかった?
「だが警察は映像しか確認していなかったようなので、私の顧問弁護士を通じて“音声も残っているはずだから、探してほしい”と伝えました。そうすれば強要ではなく、みずから土下座したのがわかる、と」
警察が音声データを確認してAさんは無罪放免となったのだが、5日間も留置された後だった。
「不動産会社は、意図的に映像だけを警察へ提出していた。悪意しかないですよ」
しかも、釈放後、中西容疑者も不動産会社も、お詫びの一言もなかったという。“不誠実はなはだしい!”とAさんの怒りはいまだに収まっていない。
なぜ客を陥れるような虚偽告訴をしたのか。同社に問い合わせると、
「広報担当はすべて社長がやっています。社長は今日も、明日も、明後日も不在ですので、それ以降に連絡してください」(同社総務担当者)
そこで3日後に再度、連絡してみると、
「社長は出張中です。この件についても現在、捜査中であり支障が出ることも考えられますので、申し訳ございませんが、何もお答えすることができません」(同社社長代理)
と、同社は今回も不誠実極まりない態度を貫いた。Aさんは、次のようにも語っていた。
「中西容疑者は“自分は社長の後輩で、親しい間柄だ”と口にしていた」
社長の容疑者への甘やかし体質が招いたトラブルだったのか。内見者への性的暴行に、契約者への虚偽告訴の被害届け……。中西容疑者の余罪はまだ他にもあるのかもしれない。