値上げや“乗り換え”で対応
「今回の値上げで角を使ったハイボールは450円にさせてもらいました。うちの店ではドリンクは初めての値上げになりました」(前出・焼き鳥店経営の男性)
また、別の居酒屋の店主も、
「値上げと出荷調整によって入荷がしづらくなると聞き、ハイボールのウイスキーは、より安い『ジムビーム』に変えました。ほかの店でもハイボールは角をやめて、こちらも安い、キリンの『陸』にしたという話を聞きますね」
ハイボールに角瓶を使い続けている店は……。
「卸売りも値上げしているので、割り引きしてくれているドン・キホーテとかディスカウントショップで買ってますね。これまでどおり酒屋さんから買うと高いので……」(前出・焼き鳥店経営の男性)
実は角瓶は海外でも人気だ。
「中国や韓国では日本産ウイスキーが非常に人気です。しかも『山崎』のような高級ウイスキーではなく、角瓶などの安めの商品です。日本に来た外国人観光客が角瓶を買い占めて帰っていったという話はよく聞きます。ウイスキーは熟成期間が長い商品であればあるほど、“クセ”やスモーキーさが出ます。中国や韓国の人は、それがあまり得意ではなく、よくも悪くも安価でクセのない角を好むようです。大げさに言えば、マグロや鰻といった、主に日本人のみが消費していた“日本の味”に、外国人が気づいたという構図といえます。そういった意味でも、今後さらに値上がる、手に入れづらくなる……といった状況になるかもしれません」(前出・飲食専門紙記者)
ウイスキーが、お好きなんだけど高い……という時代?