7月28日、東京地方検察庁は市川猿之助被告を両親に対する自殺幇助の罪で起訴した(31日、東京地裁に保釈請求が認められ、被告は保釈保証金500万円を納付して保釈された)。5月18日の早朝に発覚した前代未聞の一家心中事件は、いまだどのような幕切れになるか見えてこない。
「四代目となる猿之助さんは澤瀉屋のリーダー的存在かつ歌舞伎界のスターでしたから、事件が与える影響は甚大。ゲスト出演していた、天海祐希さん主演の劇場版『緊急取調室 THE FINAL』は公開延期のまま、お蔵入りが濃厚でしょう。2024年公演予定だった『スーパー歌舞伎セカンド 鬼滅の刃』は中止になりました」(ワイドショースタッフ)
実の親を手にかけた猿之助は今後どのような裁きを受けるのか。弁護士法人ユア・エースの正木絢生代表弁護士に想定される量刑を聞いた。
「自殺幇助罪の法定刑は、6か月以上、7年以下の懲役、または禁錮刑です。単なる『自殺幇助』という罪名だけで考えれば、数年の懲役に執行猶予5年程度で、実刑は免れると思います。しかし両親にどのように薬を飲ませたのかなど、猿之助被告の事件当日の行為によっては、実刑の可能性もあります」
そんな現状の猿之助を見限る人も出てきているようだ。
「執行猶予がついても、猿之助さんの役者復帰は絶望的。バックアップしていたご贔屓さんも距離を置き始めているようです」(前出・ワイドショースタッフ)
猿之助とは30年以上の付き合い
一方、こうした状況に“逆行”する動きもあると梨園関係者は語る。
「猿之助さんのお母さんは、猿之助さんの会員制ファンクラブを運営する個人会社の代表取締役でした。その母親が亡くなったので、会社は閉鎖されると思っていたのですが、6月23日付で会社の代表にSさんという女性が新たに就任していたんです」
このSさんは、いったい何者なのか。
「大学病院の名誉教授の娘で、高級住宅地に住んでいる物腰が柔らかいシニア女性です。地元での人望もあり、町内会の会長も務めています。過去に澤瀉屋の“番頭”をしていて、猿之助さんとは30年以上の付き合いがあります」(梨園関係者、以下同)
番頭とは、マネージャーに近い立場だという。
「役者の公演に付き添い、身のまわりの世話をしたり、担当する役者が出演する舞台チケットの販売も任されるなど、役者本人から信頼されないと務まらない仕事です」